早慶高校受験のすすめ

首都圏における早慶高校受験は、中学入試・大学入試と比べて、選択肢・倍率の観点から考えて、ぜひチャレンジしていただきたい入試です。その理由を見てみましょう。

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難しくなる大学入試

18歳人口の大学志願者総数は67万人前後で推移をしています。そのうち早慶大学を受験するのは、延べ16.2万人です。大学全入時代に入り、大学入試の易化が懸念されていましたが、2017年以降、地方創生政策にともなう大学入試における収容定員の厳格化や、首都圏一極集中を避けるための法案の影響で、大学入試の合格者が絞られ、実質倍率が上昇しています。

例えば2017年の早稲田大学の一般入試の実質倍率は平均約7.1倍(2016年は5.8倍)慶応義塾大学の実質倍率は約5.5倍(2016年は5.2倍)で、学部・方式によっては10倍近くの倍率になる場合があります。

早慶高校入試の倍

一方、高校入試は1都3県の15歳人口は約30万人です。その中でも早慶高校(慶應義塾高校、慶應女子高校、慶應志木高校、慶應湘南藤沢高校、早稲田実業高校、早稲田大学高等学院、早稲田本庄高校)の延べ受験者は約8000人程度ですので、各校の一般入試の倍率は2倍~3倍程度です。大学入試が「全国区」の戦いなのに対して、早慶高校入試は「首都圏内」の戦いです。
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早慶高校入試のメリット

大学入試は大規模で募集人数が多く、他学部を併願しやすい等のメリットはありますが、学部選びに関しても早慶高校入試は決して不利ではありません。

そもそも、早慶高校に進学した場合の早慶大学進学率は98%にもなります。このうち、たとえば早稲田大学の花形学部「政経学部」進学率は20%程度です。慶應系であれば医学部への進学は約3%で、かなり絞られているように見えますが、慶應義塾高校・慶應女子高校・慶應志木高校からの医学部進学は42人となっており、慶應医学部一学年定員113名に対して約37%をしめており、医学部在籍者に対する内部進学者の割合はかなり高くなっています。

将来好きな学部を選択したいのであれば、高校3年間でしっかりと勉強をすればいいのであり、他校からの受験生が「高校の勉強+大学入試の勉強」をしているのに、「高校の勉強」に集中できるので、その余力を部活や趣味などにあてることもできます。

早慶高校なら大学入試がない

もちろん、早慶高校に限らず、大学付属の高校に進学した場合は「浪人」ということを考える必要もなくなります。例えば、東京都立の進学指導重点校は、大学入試において「都立復権」と言われるほどの実績を出していますが、進学指導重点校の多くの学校の浪人率は高く、もっとも高い学校では50%近くが浪人をしています。これは、大学進学における予備校費用を考えたときにも重要なことです。

私立高校には当然学費がかかりますが、早慶高校であれば高校の勉強さえしっかりしていればよいので、高校時代からの塾費用+浪人の予備校費用を考えると、どちらが高いかは微妙なところになっています。

難しい早慶中学入試

中学入試で「早慶中学」を目指した場合はどうでしょうか。早慶高校入試と比較すると、中学入試で早慶中学にお子様を入学させるのは日程や難易度の観点から考えると、ハードルが高くなります。たとえば2月1日には、早稲田中学、早稲田実業中等部、早稲田大学高等学院中等部、慶應普通部が重なっています。

また、2月3日には慶應中等部と早稲田中学の2回目が重なっています。早稲田中学は早稲田系属の「半進学校」で、かつ、2月1日の「男子御三家受験層」が受けに来るので難易度がとても高くなります。

日程重複や倍率、受験者層を考えると、中学入試での早慶附属校は狭き門といえます。

まとめ

高校入試を一つの通過点として考えた場合、最終的に早慶・MARCHといった大学に進学をを目指すのであれば、大学入試・中学入試と比較して、高校入試で「早慶高校」を選択するのは非常に魅力的な選択ということができます。私立高校を検討していなかった方も、ぜひ選択肢の一つとして調べてみてください!

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