子どもの勉強を見ていると、ついイライラしてしまうことはありませんか?
「なんでこんな簡単なことがわからないの?」「ちゃんとやればできるのに!」そんな言葉を口にしたことがある親御さんは少なくないでしょう。
しかし、実はそのイライラの根本的な原因は、子どもではなく親自身の心の中にあるのです。
イライラの原因は「親の生育歴」にある
子どもが勉強をしない、成績が上がらないときにイライラするのは、親自身の過去の経験や価値観が影響していることが多いです。
例えば、自分が子どものころに「勉強ができないと怒られた」「努力しないと認めてもらえなかった」という経験があると、無意識のうちに「勉強ができること=価値があること」と思い込んでしまいます。
そのため、わが子が勉強に対して消極的だったり、期待通りの成果を出せなかったりすると、「このままではいけない!」と焦り、感情的になってしまうのです。
また、親自身が「もっと勉強しておけばよかった」と後悔している場合、その思いを子どもに投影して「同じ失敗をしてほしくない」と過度にプレッシャーをかけてしまうこともあります。
このように、親の生育歴や過去の経験が、子どもの勉強に対する反応を決定づけているのです。
イライラを解消するためのアプローチ
では、どうすれば子どもの勉強のことでイライラしなくなるのでしょうか?
1.自分の価値観を見直す
まず、「なぜ子どもに勉強を頑張ってほしいのか?」を冷静に考えてみましょう。
「いい学校に入るため」
「将来困らないため」
「努力することが大事だから」
これらの理由の背景には、親自身の価値観が強く影響しています。
その価値観が、過去の経験から形成されている可能性を理解し、「本当にそれが絶対に正しいのか?」と問い直してみることが大切です。
2.自分の過去を癒す
過去に「勉強を頑張らなければ認められなかった」「親の期待に応えないと愛されなかった」といった経験がある場合、その傷を癒すことが必要です。
自分自身に「もう頑張らなくても大丈夫」「私は私のままで価値がある」と言い聞かせることで、子どもに対するプレッシャーも和らぎます。
また、インナーチャイルドの癒しを行うことも効果的です。過去の自分を思い出し、その時に必要だった言葉を自分にかけてあげることで、心の奥にある不安や焦りが軽減されます。
3.子どものペースを尊重する
子どもは親とは違う人格を持っています。親が「こうあるべき」と思う姿と、子どもの本来の成長のペースが一致しないことはよくあることです。
子ども自身が学ぶ楽しさを感じられるよう、本人の興味やペースを尊重する姿勢が大切です。
また、勉強ができる・できないに関わらず、子どもを無条件に愛し、存在そのものを認めることが、自己肯定感を育てる上で何より重要です。
「勉強ができるから偉い」「成績が悪いからダメ」といった評価基準を手放し、「あなたはあなたのままで素晴らしい」と伝えることを心がけましょう。
まとめ
子どもの勉強にイライラしてしまう背景には、親自身の生育歴や価値観が大きく影響しています。
そのため、まずは自分の心の中を見つめ直し、過去の傷を癒すことが重要です。
そして、子どもを一人の人間として尊重し、成長のペースを見守ることで、親子ともに穏やかな気持ちで学びを楽しむことができるようになるでしょう。
子どもが伸びるためには、親の心の余裕が不可欠です。親自身が心の重荷を下ろすことで、子どもも安心して成長していくのです。
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